KAWAKYU
ART Exhibition 2022

KAWAKYU ARTISTS in RESIDENCE Program 2022

世界中の匠の技術を結集させた「夢の城」である川久の本来のテーマ「作り手の力を最大限発揮する場所」として、 川久が持つ本来の役割とパワーを次世代に継承するべく、2022年よりアーティストインレジデンス事業を新たに新設。2022年度の第一回レジデンスでは多数の応募の中から選ばれた6名のアーティストが1ヶ月間、川久にて滞在制作を行いました。

南紀白浜リサーチツアーの様子

  • 熊野三所神社

    熊野三所神社
  • 南高梅発祥農園「高田果園」

    南高梅発祥農園「高田果園」
  • 千畳敷

    千畳敷

その成果展として、滞在制作アーティスト、キュレーター推薦アーティスト、特別展示:紀南アートウィークを合わせた全12名のアーティストの作品が川久ミュージアム「KAWAKYU ART Exhibition 2022」にて展示されました。来館者数は1か月間で5000人を突破致しました。

KAWAKYU ART Exhibition 2022展示作品紹介

「Dog Head」しまうち みか

「かたち/うた」梅原徹

「架空の竜にのって海をこえて幻の島へ2022」松元悠

「しろが消えていく。2022 Wakayama・Shirahama」宮本華子

「床を上げる」井上修志

「Mirrors」

「Room 314」稲垣智子

「神の島」植田陽貴

「海は季語にならない」林菜穂

「コンパスも回らない(Compass doesn't even turn)」長嶺 慶治郎

「夢中」electrode 市川大翔

特別展示:紀南アートウィーク みかんコレクティヴ β版 VR
AWAYA(福島正知/奥野裕美子) VR蕎麦屋タナベ

6/1オープニングセレモニーの様子/川久ミュージアムロビーにて

エキシビションでは、アーティスト展示作品に寄り添う形で、南紀白浜や展示テーマ「実在する夢」に合わせた特別コラボステージを実施致しました。

第一弾:長嶺慶治郎×レスイズモア弦楽四重奏団『LESS IS MOREコンサート』 2022/6/18

第二弾:井上修志×落語家林家とんでん平『落語”芝浜”』 2022/6/30

KAWAKYU ART Exhibition 2022参加アーティストプロフィール

KAWAKYU AIR2022 滞在制作アーティスト

  • 稲垣智子

    稲垣智子

    1975年生まれ、大阪、神戸在住。
    英国ミドルセックス大学で美術を学び、大阪大学アート ・メディア論にて修士課程修了。
    ロンドン留学後日本帰国。国内を含め、ドイツ、フランス、 アメリカにてアーティスト・イン・レジデンスを行う。作品は、生と死、自然と人工、そして男女などの一見相反するものを挙げ、その境界を混濁し模索するものがある。使用メディアは主にビデオインスタレーション。作品には人物が起用され、パフォーマンス的要素が含まれることが多い。近年の個展は、CAS(大阪/2021)、The Third Gallery Aya(大阪 /2020)、Art-U room(東京/2017)、FRISE(ハンブルク/2016)。その他には、国際カサブラン カビエンナーレ(2016)、WROUGHT(シェフィールド/2016)、京都市美術館(2013) など。

  • 井上修志

    井上修志

    アーティスト。
    東京藝術大学大学院グローバルアートプラクティス専攻修了。
    自身が持つ3.11の経験から社会の脆さや危うさ、また対峙する自然との構造に興味を持つ。公共空間に持ち込み、場所で物理的に規定される或いは場所へ依存する作品が多く、空間が持つ歴史や意味性を紐解き、日常生活で不要になった物や廃棄物などを素材とした彫刻作品やインステレーション作品を手掛ける。

  • 植田陽貴

    植田陽貴

    1987年奈良県出まれ、画家。 2008年⼥⼦美術⼤学短期⼤学部専攻科卒。
    「例えば立つ場所を一歩ずらしてみると見える景色は全く違っているのかもしれない」ということを主題に境界線を意識した絵画制作を続けている。
    年は自身がその場所で体験した光の眩しさや風の強さなど肌ざわりの絵画表現を試みている。
    個展:「⾵や光や」(芝⽥町画廊/⼤阪2021)「渡り⿃はかく語りき」(新宿眼科画廊/東京2019)「森の翻訳機」(TURNER GALLARY/東京2018)など
    グループ展:「はるひ絵画トリエンナーレ」(はるひ美術館/愛知2021)「FACE展」(SOMPO美術館/東京2021)「シェル美術賞展」(国⽴新美術館/東京2018)など

  • 梅原徹

    梅原徹

    1996年神奈川県生まれ。音楽家/美術家。 都市環境のリサーチやフィールドワークを通した音響作品の制作を行なっている。他にも 映像やダンス作品への楽曲提供など活動分野は多岐にわたる。 ドイツ/デュッセルドルフでの在住経験を経て、2018年横浜国立大学理工学部卒業。2020年東京藝術大学大学院美術研究科修了。 主な活動として「BankART AIR 2015」(BankART StudioNYK, 横浜, 2015)や 「PARADISE AIR MatsudoQOL award」(PARADISE AIR, 松戸, 2020)での滞在制 作、伊勢市クリエイターズワーケーションへの参加など。

  • 長嶺慶治郎

    長嶺慶治郎

    1993年福岡県北九州市生まれ。
    アーティスト。パリ国立高等美術学校修士課程修了。
    ある環境において、並列される複数の時間や空間をリサーチ・制作している。活動に「W」(soco1010、東京)、「Illusions never come alone」(Beaux-arts de Paris、パリ)、「Éspace de Réflexion」(SPIRAL、東京)など。

  • 宮本華子

    宮本華子

    1987年熊本県生まれ
    ⼥⼦美術⼤学⼤学院美術研究科修⼠課程美術専攻洋画研究領域修了
    家族という他者を扱った作品を制作する。近年はウエディングドレスや犬小屋を素材としたインスタレーション制作に加えて、地元・熊本荒尾にてマイクロレジデンスを開き、国内外のアーティストの招聘も行う。ベルリン在住。
    2019年個展「Was ich dir immer schon sage wollte, aber nur dir nicht sagen kann」 Bethanien room139 (ベルリン)2020年個展「私は、あなたにだけ⾔えない。」つなぎ美術館 (熊本)2021年 「段々降りてゆく 九州の地に根を張る7組の表現者」 (熊本市現代美術館) 2022年6⽉ Are We Happy? 〜アーティストと探るしあわせのありか(⿅児島)

キュレーター推薦アーティスト

  • 市川大翔

    市川大翔

    1991年生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。IT企業にてインハウスデザイナーとして勤めるかたわら、ネオンサインのデザイン、バーナーワークを行う。「メディウムとしての光」「手工芸の技術」を軸に、ネオンサインの特性を活かしたアート作品を手がける。表現手法として、ガラス管だけでなく、3DCGを用いるなど、アナログ・デジタル双方に重点をおき制作を行なっている。受賞歴:LUMINE meets ART AWARD 2020-2021 オーディエンス賞、近年の展示:SICF23、オーダーワーク:Chim↑Pom from Smappa! Group ロゴサイン。

  • しまうちみか

    しまうちみか

    現代美術家。2013年に崇城大学大学院芸術研究課修士課程彫刻専攻修了。
    現在、同大学非常勤講師。菊池市旧龍門小学校アーティストスタジオを拠点に活動。現代に生きる私たちの理性と野性のゆらぎに注目し制作している。主な個展に「ゆらゆらと火、めらめらと土」国際芸術センター青森ACAC(2021年)、「秋の種企画 自立について 〜世界は想像した以上に私を受けいれてくれるはずである〜」福岡アジア美術館企画展示室C (2020年)。Tokyo arts and space(2019年)や、Vermont studio center (2018年)等の国内外のAIRに参加している。

  • 林菜穂

    林菜穂

    1992年千葉県生まれ。
    2020年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画技法・ 材料研究領域修了。
    人間やわたしが生きていく為に最低限もしくは過剰に摂取あるいは窃取する人間以外の動植物らのことなどを絵などかきながら考えている。個展に「見ている 人を見ている人」(現トーキョーアーツアンドスペース / 東京/2017)、「2巡目の豆苗」(リ ストデベロップメント株式会社/東京/2020)、「フタログリーンブルーシェード・フタロブ ルーグリーンシェード」(TURNER GALLERY/東京/2021)、「すばらしい日々」(RISE GALLERY/東京/2022)。

  • 松元悠

    松元悠

    2015年京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース卒業。
    2018年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻版画修了。
    近年の個展に、「架空の竜にのって海をこえて幻の島へ」(kara-Sギャラリー 、京都、2021)「独活の因縁」(MEDEL GALLERY SHU、東京、2020)「活蟹に蓋」(三菱一号館美術館、東京、2019)。グループ展に、「第3回 PATinKYOTO 京都版画トリエンナーレ2022」(京都市京セラ美術館) 「一歩離れて / A STEP AWAY FROM THEM」(ギャラリー無量、富山、2021)「群馬青年ビエンナーレ2021」(群馬県立現代美術館)など。

特別展示紀南アートウィーク

和歌山県紀南地方を中心に活動するアートイベント/プロジェクト。
2021年に初開催した国際芸術祭『紀南アートウィーク2021』では、ホテル川久も会場とし、ホー・ツーネェン、アデ・ダルマワン、磯村 暖、ウー・チャンロンの4作家の作品を展示。荘厳な会場との相乗効果を図った展示方法で、来場者を魅了した。

2022年は地域資源にフォーカスしたテーマ型のプロジェクトとして『みかんコレクティヴ』を進行中。今回の川久アーティスト・イン・レジデンスでは、その一環として制作中の、VR作品やサウンドアートの展示を行う。
公式HP:https://kinan-art.jp/info/6781/

【みかんコレクティヴ】

2021年に結成されたみかん農家、アーティスト、キュレーター、リサーチャー、紀南地域の一般の方々等から構成されるコレクティヴ。みかんに関する調査、ワークショップ、レクチャー、展示等を実施している。直近の活動に、みかんダイアローグ『農業×コレクティヴ-糸島芸農の事例から-』(https://kinan-art.jp/info/6104/)『みかんは芸術?芸術はみかん?-天地耕作と山本鼎の実践から』(https://kinan-art.jp/info/6390/)がある。

参加アーティスト

  • AWAYA

    AWAYA

    福島正知と奥野裕美子によるサウンドアートユニット。
    2007年より熊野の地中辺路へ移住し、その自然に寄り添う暮らしの中で日々耳にする音をインスピレーションの源に、日常に潜む宇宙の神秘や生命の不思議を独特の音世界で表現した”音のアート作品”を制作。ジャンルを超越した活動を展開している。
    特に2010年より毎回参加している国際芸術祭BIWAKOビエンナーレでは、サウンドインスタレーション展示とアーティスティックなコンサートの両方で独自の世界観を発信し続けている。
    2021年 紀南アートウィーク 前田耕平「Breathing」楽曲提供
    2022年 3月テイチクエンタテインメントよりACOON HIBINOとの共作アルバム「WATER FOREST KUMANO」リリース
    2022年 BIWAKOビエンナーレ2022 起源~ORIGIN~参加予定

  • VR蕎麦屋タナベ

    VR蕎麦屋タナベ

    株式会社タナベ 代表取締役
    日本蕎麦屋を営みながらメタバースで様々な企画や世界を作る。
    NHKのドキュメンタリー番組ノーナレやマツコ会議にも出演

川久ミュージアム企画展
KAWAKYU ART Exhibtion 2022

実在する夢

夢を見ることが、理想を語ることが、難しい時代だと言われる。

しかし、すべての芸術的創造が、夢なくして推し進めることはできない。

夢は、時代の想像力であり、時代の贅沢である。

川久は、これまでも、これからも、永遠に「夢人たちの楽園」であり続けるだろう。

いつの時代も地球は広く、私たちの常識は狭い。

夢人たちが作り上げた異界に身を置き常日頃の常識を忘れることで、まだ見ぬ夢を見させてくれるのだろうか。その夢がここで開演されるとき、夢の扉は再び開くのだろうか。

現代の効率的かつ合理的な方法論から最も遠くにあるものが、あるいは私たちの理想である。

私たちは、ただ夢の行く末を見届けたい。

参加アーティスト(五十音順)

AIR参加
アーティスト
稲垣智子/井上修志/植田陽貴/梅原徹/長嶺 慶治郎/宮本華子
キュレーター推薦
アーティスト
市川大翔/しまうちみか/林菜穂/松元悠
特別展示 紀南アートウィーク「みかんコレクティヴ」
参加アーティスト AWAYA(福島正知・奥野裕美子)/ VR蕎麦屋タナベ
会期 2022年6月1日(水)~6月30日(木)
開館時間 10:30-18:00
会場 川久ミュージアム
和歌山県西牟婁郡白浜町3745
観覧料 1,000円(税込)

※KAWAKYUARTExhibtion2022では企画展「実在する夢」に加え、常設展示も見ることができます。

※白浜町民は入館無料。

AIR審査員・
キュレーター
板橋令子 / 黒沢聖覇 / 陳暁夏代 / 服部浩之 / 原久子 / 宮本初音(五十音順)
協力 和歌山県庁 / 白浜町役場 / 南紀白浜観光協会 / 白浜ガス / 南紀白浜エアポート / アドベンチャーワールド / 南方熊楠記念館 / 三段壁洞窟 / 銀翠 / 大協不動産 / 紀南アートウィーク
特別展示 紀南アートウィーク「みかんコレクティヴ」
参加アーティストAWAYA(福島正知・奥野裕美子)/ VR蕎麦屋タナベ
Special Thanks 藪本 雄登 / 小田井真美 / 美術手帖/ AIR_J / AIR Network Japan / 京都芸術センター/京都市文化芸術総合相談窓口KACCO/一般社団法人HAPS
主催 川久ミュージアム
総合
プロデューサー
陳暁夏代

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夢は、時代の想像力であり、時代の贅沢である。川久は、これまでも、これからも、永遠に「夢人たちの楽園」であり続けるだろう。書籍「夢人たちの楽園」より
いつの時代も地球は広く、私たちの常識は狭い。書籍「夢人たちの楽園」より
馬鹿馬鹿しいことを、馬鹿馬鹿しいほどまじめにやり続けると、やがて「馬鹿馬鹿しい」とちょっと言えなくなる凄いものができる。書籍「夢人たちの楽園」より
夢を見ることが、理想を語ることが、難しい時代だと言われる。しかし、すべての芸術的創造が、夢なくして推し進めることができないように、ホテル川久は多くの夢人たちの力によって、1991年の完成を見ようとしている。書籍「夢人たちの楽園」より
ホテル川久プロジェクトを、ビジネス用語で語ることはできない、現代の効率的かつ合理的な方法論から最も遠くにあるものが、あるいは私たちの理想であったかもしれない。私たちは、ただ夢の行く末を見届けようとする情熱とロマンがあった。書籍「夢人たちの楽園」より
建設過程は21世紀の楽園伝説を形づくろうとするドラマティックでロマンティックな物語である。書籍「夢人たちの楽園」より
我々はこのホテルの目指すところと関係者の情熱に打たれて最大限の努力をした。私にとってこの仕事は生涯における最重要のものである。書籍「夢人たちの楽園」より